会長あいさつ

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このたび、内田勝彦会長から全国保健所長会の会長職を引き継ぐことになりました、久留米市保健所の藤田利枝と申します。全国の会員の皆様の支援をいただきながら、この大役を全うしたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

時代の変遷とともに、生活習慣や疾病構造の変化に即した対策、高度化した医療に追随する医療安全対策、次なる新興・再興感染症への準備、多発する自然災害への対応力強化など、保健所に求められるニーズは年々増加し複雑化してきています。

このような中、全国保健所長会では、地域保健充実強化、健康危機管理、公衆衛生医師確保育成の3つの委員会を設置し、全国保健所長会としての方針や国等への提言の検討などを行うとともに、理事会の下に、総務、渉外、学術、研修、広報担当理事会をおき、全国保健所長会の業務運営に係る役割を会員の皆様に担っていただき、その時々の課題に対応しております。

新型コロナウイルス感染症対応においては、全国の保健所が全力を尽くしてもマンパワーは絶対的に足りず、ICT化の遅れによって膨大な情報の処理に対応できない状況に陥り、本来の保健所業務は複数年に及び停滞しました。このような実態を踏まえ、「地域保健対策の推進に関する基本的な指針」の令和5年度改正では、保健所が、健康危機への対応と同時に、健康危機発生時においても健康づくりなど地域保健対策の拠点として機能が発揮できるようにすることが求められています。また、健康危機に備えた平時からの計画的な体制整備等に当たり重要な事項が示され、保健所は、外部委託や業務一元化、ICT 等を活用した業務効率化を行うとともに、実践型訓練等による人材育成を推進し、予防計画等との整合性を確保しながら地域の実態に即した「健康危機対処計画」を策定することが示されました。

保健所は、平時に地域の関係機関との有機的な連携体制を構築しながら、有事に備えた準備を進めることがこれまで以上に求められています。全国保健所長会では、会員の皆さんの架け橋となり、保健所の機能強化につながる研究の推進および情報発信を行ってまいりますので、本会の事業へのご理解とご協力をどうぞよろしくお願いします。

令和6年4月 久留米市保健所 藤田利枝









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